2019年5月1日
学校健診の時期になりました。
当院にも学校健診の用紙を持って来られる患者さまが増えてきました。なかでも視力低下の指摘で来院される方がほとんどです。
学校健診の視力検査の結果は、学校生活で支障がないかを大まかに判断するものであり、
A(1.0以上) 1番後ろの席からでも黒板の文字はよく見える
B(0.9~0.7) 後ろの方の席でも黒板の文字はほとんど見えるが近視の始まりが多い
C(0.6~0.3) 後ろの方の席では黒板の文字が見づらい
D(0.2以下) 前の方の席でも十分な見え方ではない
の4段階になっており、B以下の場合眼科での再検査が必要です。
視力低下の原因は近視、仮性近視、遠視、乱視などがあります。子どものうちは目の度数は変わりやすいので1年間もしないうちに眼鏡が合わなくなってしまうこともあり、生活に不便を感じているようなら当院で合わせ直すことができます。
また、矯正視力が1.0未満だと「弱視」の可能性があります。裸眼視力が悪くても矯正した視力が1.0以上なら弱視ではありませんが、矯正しても視力が1.0未満だと弱視の可能性があり、早期に治療が必要になる場合があります。
必要に応じて後日、サイプレジンという点眼薬を使用して詳しく検査を行なうこともあり、そのうえで弱視かどうかの診断や治療方法を判断していきます。
視力は子どものうちにしか育ちません。早期に治療をしなければ手遅れになってしまうこともありますので、学校健診で指摘を受けたら早めの来院をお願いします。
当院では視力検査はもちろん、色覚検査や斜視の検査も行なっていますので、学校健診で何らかの指摘を受けたら早めの来院をおすすめします。